男性不妊の原因
精巣で造られた精子は、精巣上体、精菅を経て精嚢で前立腺由来の分泌液とともに精液を構成し、性的絶頂期に射精される。
これらの機能のうち1つでも障害されると男性不妊の原因になる。
男性不妊のなかでも造精機能障害が最も多く、全体の70~80%を占めている。
①造精機能障害
精子の形成や成熟ができない。
主な原因…突発性、精索静脈瘤、停留精巣、精巣炎
②精路通過障害
精子の運送経路が障害されている。
主な原因…先天的な発育不全、精菅炎、精巣上体炎
③副性器障害
精嚢、前立腺の炎症により、精子が影響を受ける。
主な原因…精嚢炎、前立腺炎
④性機能障害
主な原因…性交または射精ができない。
性交障害、射精障害。
造精機能障害のなかで最も多いのは、突発性(原因不明
)の乏精子症であるといわれている。
そのため男性不妊が疑われた場合、精子の性状を調べるために精液分析法が行われる。
●精液分析法
精子の性状や性液の量、濃度をチェックします。
・乏精子症
精子濃度が2000万/ml未満
・精子無力症
前進する精子が50%未満、もしくは高速に前進する精子が25%未満
・奇形精子症
正常な形態の精子が15%未満
・無精子症
精子中に精子が存在しない。