2020.04.17更新

子宮内膜とは赤ちゃんが宿る(受精卵)が着床する組織であり、毎月月経の際に剃がれて出血とともに膣から出てくる子宮の内側にある組織です。

この組織が本来あるべき場所以外の異なる場所に出来るのが子宮内膜症。

 

●子宮内膜症の病態(炎症)と(癒着)

子宮内膜症の原因、分からないことが多いのですが内膜症により引き起こされる病態は主に(炎症)と(癒着)がキーワードです。

内膜症の病態は、細菌の感染を起こしているわけでもなく(炎症)という組織の変化がもたされているのとは厳密には異なりますが、あたかも慢性炎症のごとく病変の進行と沈静化が繰り返されています。

(炎症)の起こった組織はやがて(癒着)を形成します。

(炎症)(癒着)ともに、疼痛の原因となります。

子宮や卵巣の周囲で一番痛みに対して敏感な組織は腹膜です。

内膜症の炎症的変化によっても、形成された癒着によっても、腹膜は痛みを感じます。

 

子宮内膜症の主な症状は月経痛

●月経痛が酷い、または年々酷くなる

●月経量が多い

●排便時や性交時に引きつるような痛みがある

まれなケースでは腸に内膜症があって月経のたびに血便が出たり、肺に内膜症があって月経のたびに肺に穴が開いて胸が苦しくなるという人もいます。

内膜症が見つかるきっかけとして最も多い症状は月経痛です。

生理痛は多くの女性の悩みであり、当たり前のものとなっている人も多いのでこの痛みだけでは全くといっていいほど気がつきません。

ただし、この痛みも月経が発生するたびに重くなっていくので、その変化の仕方で気がつく人もいるようです。

ある程度悪化すると、吐き気や嘔吐や下痢や排便痛などの症状が出るようになって、腰痛になってしまたっり不正出血や過多月経になってしまうこともあるようです。

月経のタイミング以外でも下腹部に痛みが発生することもありますので、その症状から気がつくということもあるそうです。

 

●子宮内膜症の原因

このように女性特有のやっかいなものを色々ともたらす子宮内膜症ですが、明確な原因はわかっていないようです。

仮説はありますが、はっきりとしたことは不透明となっています。

その仮説とは、子宮内膜移植説と体腔上皮化生説です。

前者は、生理の時に発生する血液が膣を通って体外に行くものなのに卵菅の方に逆流してしまって腹腔に達してしまったり、血管やリンパ菅を通ってほかの部位に移動してしまうという内容です。

後者は、子宮や卵菅などの臓器を包んでいる腹膜や卵巣を包んでいる皮膜などの上皮細胞が子宮内膜細胞に変化してしまうという内容です。

どちらも、まだ仮説の段階なのではっきりしたことはわかっておりません。

また、晩婚、出産回数の減少が原因とも言われています。

非常に気がつきにくい厄介な病気ではありますが、月経のタイミング以外での下腹部の痛みといった症状も出るので生理痛以外のおかしな症状を見つけた方は一度病院で診察してもらいましょう。

 

 

 

 

 

投稿者: 高橋整骨院

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